自分に合ったストレス解消法を探す
「ストレス解消!」「ストレスでしんどい」「ストレスを感じる」
気軽に使われるようになったこの「ストレス」という言葉ですが、実際に何を指すのかは漠然としている人も多いのではないでしょうか。
この言葉はもともと物理学用語で、ストレスを与える原因となるものを「ストレッサー」、ストレッサーから刺激を受けている状態を「ストレス状態」と呼びます。これを縮めた「ストレス」という言葉が広がったのです。
そして、ストレスの研究が進むにつれて、心や体に対する影響が解明されてきた結果、過剰なストレスは老化を進めることもわかってきました。
自分のストレスの種類をしっかり理解しましょう
老化を進めるストレスの種類
ストレスの原因(ストレッサー)は大きく分けて3つ。
●物理的・化学的ストレス(騒音などの環境ストレスや食べ物、喫煙、アルコールなどはこちらに入ります)
●心理的・社会的ストレス(人間関係のストレスはこちらに入ります)
●生理的ストレス(トイレに行きたい、おなかがすいた、眠い・眠れないなどのストレス)
このうち、上の2つをそれぞれ分けて、5種類のストレス源とする見方もあります。
そして、老化と深くかかわってくるのは、化学的ストレスの中に含まれる酸化ストレスや糖化ストレスと、生理的・心理的ストレスや社会的ストレスからくる脳内ホルモンの乱れによるものが大きいと考えられています。
老け顔に対してダイレクトに悪影響を及ぼすのが、糖化ストレスと酸化ストレス。このうち糖化ストレスは比較的新しい概念で、研究が進められている分野です。
皮膚や組織を構成するのはたんぱく質ですが、糖化ストレスはコラーゲン繊維などのたんぱく質を変性させて質の低下を招いたり、老廃物を蓄積させたりする働きがあるとされています。
糖化ストレスはその名の通り、炭水化物をはじめとする糖分が体の中で変化することにより起こります。
ですから、糖分の取り過ぎは肥満だけにとどまらず、皮膚の質的な低下も招いてしまうのです。
もう一つ、「酸化ストレス」を簡単に説明すると本来は体を守る役割を果たすはずの活性酸素が、なんらかの原因で過剰になっている状態を示します。
この時、ありあまった活性酸素は、炎症を起こしたり老化を進めたりと身体を攻撃してしまうことがあります。この状態が酸化ストレスです。
心理ストレスが脳内ホルモンに悪影響を及ぼす
心理的なストレスは、脳内の視床下部という部分に影響を与えます。
視床下部は神経や内分泌を司る部分で、食欲や性衝動、睡眠などに命令を出す物質を分泌させています。
ここにストレスがかかると、ホルモン分泌が乱れ、食欲不振や過食、偏食、生理不順や性欲減退、睡眠不足などいろいろな悪影響となって現れるのです。
睡眠不足では成長ホルモンの分泌不足により新しい皮膚の生まれ変わりを妨げ、また代謝が落ちて太りやすくなるなど、体の老化を進めてしまいます。
ストレスとうまく付き合って、若さをキープ
実は、ストレスはまったくなくなってしまうのも問題が起きやすいとされています。
定年後の男性などがすることがなくなって、うつ病などの精神科疾患に陥りやすくなると知られていますが、適度なストレスはやる気を維持するために必要なのですね。
ですから、大切なのは、ストレスをうまくコントロールすること。
そのためにはストレスとの付き合い方を身に着けていくのが大切です。
方法
・糖化ストレス対策としては、糖分を多く含んだ食物を控える
・酸化ストレスの場合は、活性酸素を増やしてしまうタバコやアルコールを控え、適度な運動を心がける
また、抗酸化物質を食品やサプリメントから摂取する
・心理的ストレスなら、人間関係をうまく保つ工夫をし、親身になってくれる相談相手を見つける
上記の方法などがあります。
自分に合ったストレス解消法を見つけることが、老け顔防衛の鍵になりますよ。